2022年12月紅葉盛りの散在ヶ池森林公園へ
今月は、この講座では10年くらい行っていなかった通称「鎌倉湖」で紅葉狩り。大船駅からバスで17分。北斜面の今伊今泉台にあるため、日照が薄く、紅葉は遅めなので12月中旬がちょうど見ごろです。湖畔で休憩してからのんびりではない「のんびりコース」を歩き、紅葉とオシドリを探して巡りました。帰路は急坂を下って明月院前へ。イチョウの黄葉を愛でながら、北鎌倉駅に無事ゴールイン!
今泉不動前で下車すると華やかな皇帝ダリアが出迎えてくれました。ブラジルあたりから渡来した園芸種。
谷戸の奥に見えたのは異様な形の鬼柚子。普通は食べませんが、ジャムを作っている人がいます。
沢山ぶら下がっていたフジの実。やがてパーンッと音を立てて破裂し、さやの中の種子を遠くへ飛ばします。
好天に恵まれ、昔はため池だったという湖畔の休憩所で一服。イロハモミジの紅葉やアワブキ(燃やすと白い泡を吹く)の黄葉がきれいでした。
池の奥の方に波紋が動いたので、望遠鏡で見たらオシドリのオスでした。メスもいました。100m以上遠くなのでカメラではこれが精いっぱい。
湖畔の紅葉は緑、黄色、赤の3色。温暖で常緑樹の多い鎌倉では山間部のような燃える紅葉にはならず、錦の柄のような色彩です。
ケイワタバコの群生地では黄色くなった葉と細い実があちこちに。先端の実から粉のような微細な種が零れ落ちて
湿った岩に張り付き、芽を出します。他の植物にはできない名人芸。
まっすぐに整列しているのはホトトギスの果実。日本に自生するホトトギスは縦一列並びで、よくある台湾ホトトギスは花火のように上に広がって咲き、実をつけます。
ヤブ椿の花の蜜を吸っていた台湾リス。手が滑って花を落とした瞬間です。メジロやヒヨドリはよく吸いますが、
リスが吸うのは初めて見ました。
これが証拠写真。筒状の雄しべの一部が噛み千切られていました。蜜は奥の方に溜まっています。花びらの傷はリスや野鳥の爪痕。
これはおそらく台湾リスの巣。バレーボールくらいの大きさで野鳥の巣のようなお椀型ではなく球形をしています。
横に穴があって出入りします。
足元に落ちていたハゼの木の果実。蝋分が多く、和ろうそくの原料になります。栄養豊富なので野鳥たちの好物。
山道から木道へ。池の周囲を歩き、紅葉を拾い見していきました。
たくさん落ちていたどんぐり。ずんぐりして黒っぽいのはシラカシ、細長いのはコナラです。カシは常緑で、ナラは落葉。西洋では区別されず、どっちもオークと呼ばれます。
時折見える湖面。運が良ければ梢に隠れているオシドリが見えます。真っ黒なオオバンがちょっとだけ見えました。
隠れるように二つだけあったヤブコウジの実。沢山はつかないので万両、千両より劣る十両とも呼ばれます。
足元の細い草むらをかき分けると、ジャノヒゲの青い実が隠れていました。こんなに隠れていても見つけて食べる野鳥がいます。
見上げればクヌギの黄葉。クリと同じ形の葉ですが、こちらの実は渋が多くて食べられません。
南出口近くの分れ道を登っていけば、富士山が望めます。大変なので当日は登りませんでした。これは前日の下見の時の写真。
明月院前の茅葺きの茶室があるお宅。北大路魯山人のパトロン的な家で、いつ行っても門柱に四季の花を活けてあります。この器も魯山人作?
最後は円覚寺前の見事な紅葉。階段を上って振り返り、しばらく逆光の紅葉を鑑賞し、北鎌倉駅前に到着。
お疲れ様でした。それでは皆さん、よいお年を!
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