2022年11月秋を探して本覚寺から安国論寺へ
駅を出て大功寺、本覚寺、妙本寺、八雲神社、常栄寺、安国論寺と、日蓮宗のお寺が並ぶ大町を歩き、「小さい秋」をいろいろ発見しました。
安国論寺門前の大イチョウのオスの木。高く古い枝ほど葉が小さい。境内のメスのイチョウはもうギンナンを落としていた。
本覚寺夷堂(えびすどう)前の栴檀の大木には黄緑色の実が、次第に独特のクリーム色になる。
実には毒があるが、少量なら漢方薬にもなる。「センダンは双葉より芳し」のセンダンは東南アジアの香木で白檀に近い種類であり、栴檀とは別種。
えびす堂橋から滑川を見ていたら可愛いカワセミが。背中は水面の青、腹は巣を作る崖の土に似た赤茶色で、ともに保護色。下のくちばしがオレンジ色なのでメス。日曜の講座ではオスも現れた(一瞬)。
妙本寺入口のケヤキの黄葉。妙本寺はケヤキの大木が多い。武蔵野原産のきれいな逆さホウキ形とは異なる野生的な樹形。
晩秋の空を染める満開のサザンカ。ほかに白花や縁がピンクの白花、白花の八重、ピンクの八重など数種類が観察できた。
本堂横に群生していた吉祥草の花。かきわけて探さないとなかなか見られない。見つけるとよいことがあるので「吉祥」。
こちらは吉祥草の実。というか、正確にはタネ。ちょっと黒っぽい独特の紅色を持っている。
民家の植え込みの奥に隠れていたサネカズラの実。これからもっと真っ赤になり野鳥に食べられてだんだん減っていく。
ぼた餅寺の常栄寺入口にまだ咲いていた宮城野萩(マメ科)。今年は秋の花が長く咲き続けている感じ。
常栄寺境内の名物、ジンジャーリリー。花びらもほんのりショウガの香りがして噛むとちょっと甘い。後ろはアケボノトキワサンザシ(赤いピラカンサ)。
民家の生垣に巻き付いていたのはマメ科の野草、タンキリマメの実。タネが黒く目立たないので赤いさやで野鳥を誘う。痰を切る効能はない。
よく見るとタンキリマメの花もあった。マメ科の花によくある蝶の形で、昆虫がとまるとおしべが下から跳ね出て
花粉を付ける。
春にはキャラブキの材料となるツワブキ。タンポポなど春の黄花とはひと味違う「寒い黄色」だ。
安国論寺境内では、鎌倉に最も多いイロハモミジがちょっぴり紅葉に。今年は少し遅いような気がする。
Comments